「骨盤は歪まない」って本当?正しい理解が矯正の第一歩
整体やエステなどでよく見かける「骨盤の歪みを整えます」というフレーズ。
でも実は、骨盤はそう簡単に歪むものではないことをご存じですか?
今日は「骨盤の歪み」について正しい知識をお伝えします。
●骨盤は頑丈な“骨の箱”
骨盤は、腸骨・坐骨・恥骨などいくつかの骨が強力な靭帯でつながってできています。
成人の骨盤は関節がほとんど動かないように安定しており、交通事故レベルの強い外力が加わらない限り、骨そのものが「歪む」ことはまずありません。
●「歪み」と呼ばれているものの正体
では、なぜ「骨盤が歪んでいる」と感じる人が多いのでしょうか?
実は、整骨院やエステでいう「骨盤の歪み」は、多くの場合骨そのものではなく筋肉や姿勢のバランスの崩れを指しています。
左右どちらかの筋肉が硬い・弱い
立ち方・座り方・歩き方にクセがある
妊娠・出産後で骨盤周囲の支持力が一時的に低下
こうした要因で骨盤周囲の筋肉の緊張や関節の位置関係が微妙に変わり、見た目として「骨盤が傾いている」ように見えることがあります。
●「骨盤矯正」ではなく「動きの矯正」が大事
骨盤そのものは歪みませんが、骨盤を支える筋肉のバランスや動作パターンは変えることができます。
お尻・太もも・体幹の筋肉をバランスよく使う
同じ姿勢を長く続けない
正しい立ち方・座り方を意識する
こうした習慣で骨盤まわりが安定し、見た目の左右差や違和感が改善していきます。
● 正しい知識で姿勢を作りましょう
「骨盤が歪んでいるから体調が悪い」と思い込む必要はありません。
本当に大切なのは、日常の動きや筋肉バランスを整えること。
正しい知識を持ち、ストレッチやトレーニングを取り入れて、骨盤まわりを元気に保つことが姿勢・快適な体への近道です。